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2010/07/10

リアル15の夜♪ Vol.5 崖っぷち後編

それは1983年2月末。 今からきっちり27年前の今日のお話。



さ~てと、このお話しを完結するには、実にふさわしい日がやってきたよ~

何事も中途半端ではイカン!! o(`ω´*)o フン!!

でも断っておくけど、決して書き忘れてた訳じゃないかんね。

あくまでも 「2/28 この日を待っていた」ってことで (ノ∀`●)



<<前回のおしまい>>



「峠まであと8Km」の看板が現れた時には、正直絶望を感じたね…

(; ̄∀ ̄)=3ハァハァ  (;゚∀゚)=3ハァハァ  (; ̄‐ ̄)  Σ(゚∀゚)ヤベッ!!

親友は押し黙ったまま、看板に無表情で右ストレートを打ち込んでたし…

≡≡≡≡ウルァッ(((((*ノ`Д)┣━━━━━━━━━●))))☆ 「峠まであと8Km」 バキッ!!





*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆゚・




そう…クソ寒い冬のあの日、若気の至りで雪山超えをすることになった女子高生は

ひたすらママチャリをこいで国道299号線を走り、秩父を超えてさらに西へ。

長野県佐久市へ抜けるために、国号299の十石峠を目指していたが

誤ってぶどう峠へと進んで行った。



道を間違えたと気づいた時には、損切りをして引き返すことも考えられないほど

さすがに自分達の疲労に気づいていた そりゃそうだよね…

出発から3日間約170Kmの道のりをいくつも峠を越えてきたんだもん

今から自分達が挑む国道が、この先どうなってるかなんて考えもせずにね。



山の標高が高くなっていく気がしないまま だんだん雪がフカフカになってゆく。

重いコンダーラと化したママチャリを引きずりながら 雪道を登れど登れど

さすがに「車両通行止」の看板は伊達ではなく、助けを求める車の1台も通らない…



「峠まであと8Km」の重みが、元気な体育会系女子高生を無口にさせた。

それでも小休憩の度に、自転車の車輪と泥除けの間に挟まった圧雪を指でかき出し

峠にさしかかる頃には手袋は濡れて用をなさず、日が陰って指先がかじかみ始めた。



普段から冷え性で冬は雑巾も絞れない私は、指先が千切れそうな痛みに震え始めた。

あの日、国道299号線・ぶどう峠付近の気温はいったい何度だったのだろうか?



学校をサボった2日前。 制服のまま地元を飛び出して来た2人の服装とは…

膝下丈のスカートにブレザーと、通学用のローファーにくるぶしまでの靴下。

オーバーコートの中には、気休めのカーディガンを重ね着しただけの

完璧な首都圏スタイルだった。



それまでは毒口吐き吐き「バカヤロ~!!」のヤマビコを楽しむ余裕もあったけど

もう志気を高めるための「バカヤロ~!!」すら出てこない…

どうやらローファーの中も濡れてしまい、足の先から全身に冷えが回ってしまったらしい。



更に始末が悪かったのは、やっとの思いでたどり着いた「上り」よりも「下り」だった。

下りにスイッチした山道は、日照不足のせいで更に雪が深く、サクサクと固くなって

わずかばかりの轍を選んで自転車を滑らせても、すぐにハンドルをとられてスリップ!!



ならば車輪が完全にロックした状態の自転車に跨り、ソリの要領で滑らせろと言われても

ソリ経験のない私には到底できる芸当ではなく、七転び…八転び… (ノ_<。)

雪や雨が降っていないだけマシではあったが、時間と体力がいたずらに消耗されていく



それまで旅の主導権を握り、どちらかと言えばリーダーぶってきた私だったけど

何度も転倒し、雪まみれになった体を叩いて起き上がってみても一向にコツがつかめず

思うように言うことを聞いてくれないチャリの存在が邪魔になり限界に。



「んあぁぁ~~~!! もぅこんなチャリンコはココに捨てて行こう!! (*≧皿≦)/」

ブチ切れて道の端の雪だまりに自転車を投げ出し、スタスタ歩き始めた私に

あの時親友が言ったんだ。

「ごめん…ココからは私が先を行くよ。ゆっくりでいいから後をついてきてくれ (ノ_<。)」



いつもは案外優柔不断で、流れに身を任せる質の親友だったけど

この時ばかりは違っていた。

「雪山ではお荷物でも、陸(平地)に出た時は何かと便利なので捨てないでやってくれ」

と、無表情で真剣に熱く語るのだ。



何でも彼女にはスキーの経験があり、下れない山ではないことが分かったのだと言う。

逆に下りになった途端 「もう少し」 との希望も見えてきたらしい。

自分が引率するので、諦めないで欲しいと言うのだ。



それは転んでばかりで、体力的にも精神的にも不安定になってしまった私を

見るに見かねての申し出だった。

私はココまで来て初めて、彼女の存在の有難さと心強さを感じたよ。



辺りはすでに日没して真っ暗に近く、気温もググっと下がって冷え込んできた頃で

大袈裟だけど、濡れて千切れそうな手足の痛味で動けなくなるのも時間の問題…

“雪山遭難” の文字が頭をかすめ、ココで死ぬのかも…と思い始めていたよ。



若い頃から泣くことは滅多になかったけど、あの時だけは理屈じゃなかったね。

我慢していたものが一気に涙となって流れ出すってのは、ああいう事だよね。

親友に感謝の言葉も出ないまま、泣きじゃくりながら自転車を引き起こしたよ。

あとは彼女の背中を見て、転んでも転んでも起き上がってついて行くだけだった。





*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆゚・





それからどのくらいの時間が経ったんだろうか…?

何度も転ぶうちに、積雪の量が目に見えて少なくなって、行く先に二股が現れた。

あの二股を 右に行くのか… 左に行くのか…



親友がほんの少し迷って自転車から降りた記憶もあるけれど

私は自転車のブレーキを握り締めたまま、ただガチガチと震えていただけだった。

最終的に彼女は一人で決断してルートを右に進んだ。



気づくと転倒の衝撃か、私の車輪を完全ロックしていたあの泥状圧雪も取り除かれて

後輪が動くようになっていた。幸いチェーンも外れていない様子。

力ずくでペダルさえこげれば何とか走れる!! (ノ_<。)

私は凍えて歯をカチカチ言わせながら、必死で彼女の後ろをついて行ったんだ。



彼女の判断は正解で、ルートを右に進んでまもなく…

山道は真っ暗だったのに、なぜかそこだけは絵本から切り抜かれたように明るくて

まるで “日本昔話” のような光景が飛び込んできたんだ。



道の右側に少し高台の土地が現れ、何の小屋なのか小さな煙突から煙が出ていた。

「やった!! 民家だ!! 。・゚・(*ノД`*)・゚・。」

そう思った時、薪を抱えたおばあさんが、奥の母屋に向かって歩いて行くのが見えた。



やった!! 人がいる!! 助かった~ 。・゚・(*ノД`*)・゚・。」

まるで映画のように、いつもは何気なく見ていたシーンだったのに

小屋に吊るされた電球1つの光だが、闇を照らす明かりがいかに有難いかを痛感した。

この体験はたぶん、生涯忘れることはないと思う。



親友はガチガチと震え言葉も出ない私に代わっておばあさんに話しかけた。

「あのぉ~すいません…。 この先どのくらい行けば民宿とかありますか?」

これが、実は臆病で控え目な性格の、バスケ部エースの精一杯の交渉だったと思う。



そしておばあさんは、二人の様子が尋常じゃないことがすぐに見て取れたのだと思う。

大してびっくりした様子もなく、ちょっと喋り辛そうに言ってくれた。

「あるにはあるがまだうんと先… 日も暮れて… その格好じゃ…」

「………」

「えがったら、靴下のいで、あがんなせぇ。」 ・゜・(PД`q。)・゜・



有難かった。本当に有難いと心から思たことは、あれ以来何回あるだろう?

冷静に「よろしくお願いします」と礼を述べるのも親友に任せ

私はだらしなく嗚咽をもらし、倒れ込むようにして、そのお家にお邪魔したあの夜
イメージ 1



こうして、無謀な二人の女子高生の、雪山超え(家出3日目)は終わった。

27年経って、今こうして回想する喜びを味わえるのも、あの日頑張ってくれた親友と

助けてくれた民家の人のお陰かも知れないね。



今夜はあらためて感謝して眠ります!! 

(人-ω-)。o.゚。*・★Good Night★・*。゚o。(-ω-人)



(過去記事 Yahoo 2010/2/28)

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コメント

clubakinakaさん♪

んまぁ~こんな昔話にコメントを!!(≧ω≦)b

“多感”な年頃の女子高生が“多汗”な逃亡劇!!
笑っちゃうでしょ? 昔からやんちゃ(ノ∀`●)

投稿: 花ひつじ | 2011/01/20 15:10

壮絶だね。。。
まるで映画のようだ

このあとどうなったのか
続編気になる(笑)

投稿: akinaka | 2011/01/20 10:12

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